討議資料

長友正徳(ながともまさのり)

日南市民の会(市民の味方チーム)代表

宇宙科学者

JAXA(宇宙航空研究開発機構)種子島宇宙センター所長

千葉県市川市議会議員


日南市の総人口の推移©日南市

1. 日南消滅の危機を回避しようではありませんか!

 日南市の人口は、2023年12月1日現在で、47,832人です。今後1年間に約700人のペースで減少すると推計されています。今世紀中に日南市は消滅していまいます。

「どんげかせんといかん」のではないでしょうか。いままでのやりかたじゃ駄目なんです。Changeして、持続可能な社会を作らなければなりません。

 日南市の人口減少は、社会減と自然減によるものです。社会減は、転出数が転入数を上回ることによるものです。人は所得の低い地域から高い地域へと移動する傾向があります。自然減は、出生数が死亡数を下回ることによるものです。出生数が減っているのは、賃金が下がっているこることや、子育てにお金がかかることから、結婚できない、子どもを持てない状況が続いているからです。

「産直市場よってって」みかん売り場©プラス

2. 所得倍増を図って、人口減少を抑制しようではありませんか!

 和歌山県で1億円以上の売り上げを稼ぐ農家が増えています。彼らが利用しているのは、作物や加工食品を、中間流通を通さずに(粗利2倍)、生産者が決めた価格で、広域で販売するという仕組みです。この仕組み(農水産物直売所の多店舗展開)は、「野田モデル」と呼ばれています。

 日南市は太陽に恵まれた地域です。この地域特性を活かして農林水産業を振興するとともに、「野田モデル」を踏襲、実践して、農林水産業者の所得の倍増を図ろうではありませんか。

3. 有機農業を振興して、健康を増進しようではありませんか!

 近年、児童生徒のアレルギー疾患や発達障害が増えています。こういった疾患や障害と農薬や化学肥料等との間には相関関係があると言われています。子どもたちの健康や健やかな成長のために、有機農業を振興しようではありませんか。

 「野田モデル」に準拠した農林水産物直売所に有機食品コーナーを設けて、有機食品の普及啓発や販売促進を図るとともに、学校給食の有機化を図ろうではありませんか。

4. 飫肥林業や木材加工業、建築業等を振興して、地域経済を活性化しようではありませんか!

 欧米等では今、CLT(直交集成板)を使った木造高層ビルの建築がブームになっています。CLTは軽くて、頑丈で、環境に優しいという特徴を有しています。日本でも、CLTを使った木造高層ビルの建築が始まっています。こういった木材の新たな需要の拡大に伴い、林業の成長産業化が期待されています。

 飫肥杉を利用したCLTの製造業を振興することや、域内でCLTの利用を促進すること、東九州自動車道や油津港を利用してCLTの移出や輸出を促進すること、域内の建築業を振興すること等により、域内の富を増やそうではありませんか。

坂元棚田©日南市

5. 六次産業化を推進して、域内の産業を振興しようではありませんか!

 六次産業化とは、1次産業としての農林水産業と、2次産業としての製造業、3次産業としての小売業との総合的かつ一体的な推進を図り、地域の豊かな資源を活用して新たな付加価値を生み出す取り組みのことです。

 農林水産物の加工食品の製造を促進するとともに、「野田モデル」に準拠した農林水産物直売所における販売や、ネット販売等を促進することによって、域内の所得の向上や雇用の創出を図ろうではありませんか。

6. 農林水産物の地産地消を促進して、域内の富の域外への流出を抑制しようではありませんか!

 地産地消とは、域内で生産した農林水産物や加工食品を域内で消費しようとする取り組みのことです。地産地消を促進することにより、生産者と消費者が共存できる関係を構築するとともに、域内の富の域外への流出を抑制しようではありませんか。

7. 電子地域通貨を導入して、域内の富の域外への流出を抑制しようではありませんか!

 電子地域通貨とは、域内の加盟店でのみ利用できる電子決済手段です。ポイント還元等により域内での消費を促すことが出来ます。こういった効果があることから、電子地域通貨を導入することによって、域内の富の循環を促すとともに、域内の富の域外への流出を抑制しようではありませんか。

飫肥杉©月刊「杉」

8. 再生可能エネルギー由来の電力の地産地消を促進して、域内の富の域外への流出を抑制しようではありませんか!

 気候変動の主な原因は、化石燃料(石炭、石油、天然ガスなど)の燃焼によるCO2の排出です。気候変動を抑制するためには、化石燃料由来の電力の利用から再生可能エネルギー由来の電力の利用への転換を図らなければなりません。

 再生可能エネルギーを利用した発電としては、太陽光発電、風力発電、水力発電、地熱発電、バイオマス(動植物に由来する有機物)発電等があります。地域新電力会社を設立して、再生可能エネルギー由来の電力の地産地消を促進することによって、域内の富の域外への流出を抑制しようではありませんか。

9. 子育て支援を拡充して、人口減少を抑制しようではありませんか!

 少子化の主な原因は子育てや教育にお金がかかりすぎることです。以下のような施策を講じて、子育てに伴う経済的負担を軽減することによって、当地を「子育てがしやすいまち」、「子育て世代に選ばれるまち」にしようではありませんか。

   ・妊産婦の健康診査費用の無償化

   ・おむつの無償化(満1歳まで;見守りおむつ定期便)

   ・保育料の無償化(0~2歳第1子以降)

   ・市立小中学校等の給食費の無償化

   ・子どもの医療費の無償化(高校3年生まで)

   ・児童手当の拡充

10. 「農福連携」を推進することを含め、障がい者福祉の充実を図ろうではありませんか!

 障がい者の就業機会を創出する活動の一つとして近年、「農業」と「福祉」の連携、つまり「農福連携」が全国で広がりを見せています。

 農業分野において障がい者が就業するメリットとしては、(1)農業にはさまざま手作業があり、障がい者の就業先として適していること、(2)多くの障がい者に、一つのことに粘り強く集中して取組む特性がみられることから、作業効率が向上すること、(3)農業従事者の高齢化が進む中、担い手不足の解消につながることなどが挙げられています。このようなメリットがあることから、当地においても「農福連携」を推進しようではありませんか。

日南かつお一本釣り漁業©農林水産省

11. 特別養護老人ホームの待機者数をゼロにすることを含め、高齢者福祉の充実を図ろうではありませんか!

 「かいごDB」の調べによれば、市内の5つの特別養護老人ホームの待機者数の合計は424人です。75歳以上の人口は今後も横ばいが続きます。老後を安心して迎えられるようにするとともに、介護離職者数をゼロにするために、特別養護老人ホームの整備を促進することによって、待機者数をゼロにしようではありませんか。

12. 過去の災害対応の経験を活かして、防災対策の充実を図ろうではありませんか!

 能登半島地震においても、体育館にシートを引いただけのような避難所が開設されました。朝晩の寒さ対策は不十分だし、トイレが使用できないなど、衛生環境は劣悪だし、仕切りさえなく、被災者のプライバシーへの配慮は全くなされていません。劣悪な避難所生活が、避難者の生命と健康を削っています。東日本大震災から10年以上たっているのに何も変わっていません。地震国のイタリアや国際的な基準を参考にして、ホテルや旅館等の宿泊施設の活用を含め、避難所の生活環境を改善しようではありませんか。

 阪神淡路大震災、東日本大震災、熊本地震いずれの被災地でも、復興業務を担当する行政職員が過労やストレスにより休退職が増え、自殺者も出ていると報道されています。行政職員も、家族や家を失った「隠れた被災者」であることも多いのではないでしょうか。職員や庁舎の被災による行政機能の低下を補うため、普段から、国や他の自治体、民間団体等からの人的応援を円滑に受け入れられるようにしておこうではありませんか。

13. 自立した子どもを育てることを含め、教育を改革しようではありませんか!

 小学校入学と同時に、民主主義、基本的人権、及び積極的平和主義を教育することが大切です。民主主義については、自分の意見を持ち、意思表示をする、自立した子どもを育てるような教育をすることが大切です。基本的人権については、人はだれも愛される権利を持っていることを教育することが大切です。積極的平和主義については、飢餓や貧困、虐(いじ)めや差別、社会格差などの構造的な暴力をなくして、誰もが安心して安全に暮らせる状態を作り出すような教育をすることが大切です。

 教育の目的はだれもが幸せになることです。教育で大切なことは、他の人と同じだと安心するのではなく、他の人と違うから誇りに思うという気持ちを持つことや、一人ひとりが違うことを理解することです。教育を改革して、「誰にも優しい地域社会」「誰もが幸せだと思える地域社会」を実現するとともに、子どもの学力の向上を図ろうではありませんか。

 以上の施策を講じることによって、誰一人取り残さない、誰にも優しい、誰もが幸せだと思える、「積極的平和」な、未来に希望を持てる、持続可能な地域社会をみんなで作っていこうではありませんか。


H2Bロケット2号機(2011-01-22)ⒸJAXA

略歴:

1947年宮崎県日南市木山1-9-17生まれ

【学歴】(油津小学校→油津中学校→日南高等学校→)早稲田大学理工学部電気工学科学士卒業、米国スタンフォード大学工学大学院航空宇宙学科修士卒業

【職歴】旧宇宙開発事業団(NASDA)計画管理課長、旧NASDAワシントンD.C.駐在員事務所長、旧NASDA筑波宇宙センター長、旧NASDA国際宇宙ステーション(ISS)部長、宇宙航空研究開発機構(JAXA)鹿児島宇宙センター所長・種子島宇宙センター所長、千葉県市川市議会議員(2期)、宇宙開発研究所(SDI)所長

【ボランティア歴】日本宇宙少年団市川COSMOS分団(YAC-i)分団長、市川市富士見ヶ丘自治会副会長(防災)、日本ボーイスカウト市川第3団育成会理事

【SNS】[HP]https://masanorinagatomo.fc2.page/

[Twitter]https://twitter.com/MartinNagatomo

[Facebook]https://www.facebook.com/masanori.nagatomo.3

[YAC-i]http://ichikawacosmos.web.fc2.com/

【携帯電話】090-4376-6572

(2024-04-14)